Pal-Semi Vol.6 ”POPの重要性”

店頭プロモーションに欠かせないPOPの役割

 
 皆さんこんにちは。今回のパルゼミは『POP』をテーマにお話しさせていただきます。そもそも「POP」とは、「Point Of Purchase」を略した用語で、購買時点の広告物のことを指し、一般的に店頭や店内の陳列棚などに展示される販促物がPOPに該当します。手書きPOPをはじめ、音声・映像で生活者の注意を煽る音声POPや電子POPなど、種類も豊富であるのが特徴です。
 
店内におけるPOPの役割として、以下があげられます。
 
①商品・価格・特徴など、お客様の知りたい情報を一目で知らせる
②どこで販売しているか、お客様の買い物の誘導をする
③お買い得品・新製品等に注意を与え、お客様の自由な選択を援助する
④季節感やムードを盛り込むことによって、売り場に活気を出す
 
このようにPOPは来店客へ商品の情報を訴求し、店員の代わりに商品説明を補うことで購買意欲をかきたてる役割を果たします。

ところで皆さん、POPをつけた1割引商品のほうが、POPをつけない2割引商品よりも、1.5倍も売れたという調査が存在することをご存じでしょうか。POPは商品の補足をするだけではなく、しっかりと販売促進効果が見込めるツールです。なぜこのような効果を発揮するのでしょうか。
 
 すでに『Pal-Semi Vol.2 店頭における生活者の購買心理』でご紹介したように、お客様の約8割が事前の購買計画なしに商品を購入する「非計画購買」による購買を行っています。つまり、8割の生活者が商品を購入するかどうかを店頭での印象によって決定し、衝動買いをしているのです。つまりPOPは、お客様が商品を購入するかどうかの最終判断を左右する大きな役割を果たすツールであると言えます。このようにPOPは工夫次第で多大な販売促進効果を秘めています。なおかつ、テレビCMなどの莫大な費用がかかるものではないため、費用対効果が高いのも特徴です。

 

 


 

衝動買いを誘うPOPとは?

 

〈お客様が衝動買いに至るまでのフロー〉

①存在を知る
②安心・信頼・共感を得る
③ほしい・買おうと思う
 
上記を踏まえ、POPに各段階で求められる要素が以下になります。
 

〈衝動買いに導くためのフロー〉

①お客様の視線をとらえる「アイキャッチ力」を高め興味を煽る
②キャッチコピーや説明文でお客様の商品理解度を高める
③価格・特典を明確に示し、なぜお金を払い購入するのか納得してもらう
 
①、②の要素を盛り込み、シンプルまとめたPOPが③でお客様を購買へ導くことができるのです。
 


 

POPの種類別手法とその効果

 
 先ほどご紹介した衝動買いに導くフローの①にて、お客様の興味を引くにはPOPの色や形、訴求方法を工夫することがカギとなります。POPには他種多様なものが存在し、それぞれ店内で注目を集め、お客様の興味を引くための「技」が存在するのでいくつかご紹介します。
 

■手作りPOP

 
□特徴
店員が作成した手書きのPOP。文字や口調から店員の顔が見えることで、お客様の興味を煽る。
□効果を生む手法
色相環に基づくプロとは違うため、色数を3色程度に抑え、単一色の面積を広げる。そうすることで見やすく、注目度を上げる。
 

■メッセージPOP

 
□特徴
「新発売」、「ヒット商品」など店のおすすめや訴求したい情報を伝えるPOP
□効果を生む手法
一つの売り場に多く取り付けると、お客様を混乱させるためNG。だが、価格とともに商品価値をPOPで訴求した場合、売り上げが2~3倍になるデータがある。そのため店が売りたい商品コーナーに限定し、大きめのサイズで取り付けることが重要。
 

■動くPOP

 
□特徴
店内の風で揺れるスイングPOP、ソーラーパワーなどで動くムービングPOPなど動くのあるPOP
□効果を生む手法
動くものに思わず視線を取られる人間の性質を生かし、売り場で埋もれている小さな商品の近くに設置することで、注目度を上げる。
 

■黒板POP

 
□特徴
誰しもがなじみのある黒板を用いたPOP。その場で書くことも、書き直すこともできる機能性が高いところも特徴。
□効果を生む手法
親近感の湧くような店員独自のメッセージを書き込むことで、自然と多くの情報をお客様に届けることが出来る。
 

■床下POP

 
□特徴
売り場の床に張り付ける仕様のPOP.フロアシート広告とも呼ばれる。
□効果を生む手法
床に矢印を描き、新発売商品やキャンペーン対象商品などのコーナーにお客様を導くやり方に使える。人間は歩行中現れる段差などを確認するために、先を見渡す習性があるため、おのずと注目度も高い傾向にある。
 

■商品比較POP

 
□特徴
同じジャンルの他社商品を比較できるようなPOP。
□効果を生む手法
いくつかの商品を比べてもらうことで、「どれを買おうか」という思考へ誘導することが出来、買い上げ率が上がる。また、商品比較POPが多く貼られていると、商品ランナップが豊富なお店という印象付けにつながる。
 

■関連商品POP

 
□特徴
関連商品への気づきを与えるPOP。「ついで買い」を誘導するツール。
□効果を生む手法
イチゴ売り場に練乳を並べるなどした場合の、同時に購入してもらいたい商品の横にPOPを設置することで購入率を上げる。
 

■電子POP

 
□特徴
デジタルサイネージ。電子表示装置を用い、動画や音声を流したり、時間帯などによって柔軟にコンテンツを変えられるPOP
□効果を生む手法
買い物客が立ち止まる可能性が高い場所に設置する。テンポのいい音楽や掛け声を流しアイキャッチ力を高め、様々なターゲットに向けてPOPを表示する映像を取り入れることで、お客様を立ち止まらせる。
 


 

「伝える」POPとは?

 

 アイキャッチ力を高めるPOP制作の手法はお分かりいただけましたでしょうか。POPのアイキャッチ力を高めお客様の目を引いたら、次は購買につなげるためお客様に商品を知ってもらう②の段階です。そもそも、お客様が売り場に目を向ける時間は2~3秒と言われています。そしてお客様は、そのわずかな時間の中で得た情報を「必要な情報」、「必要ではない情報」に無意識的に選別しています。つまり、お客様がPOPにぱっと目を向けたときに思わず読んでしまうような、
 
・わかりやすい
・読みやすい
・記憶されやすい
 
「キャッチコピー」を作ることが前提として必要になってきます。以上の点を踏まえ、伝えるPOPに仕上げるための」キャッチコピーのテクニックをご紹介します。先ほど述べたように、お客様の衝動買いを誘うには、キャッチコピーの中に「安心・信頼・共感」を得てもらえるようなメッセージを込めるのが有効的です。以下をご覧ください。
 

〈安心感を与えるキャッチコピー〉

・今、売れています
・当店人気NO.1
・シリーズ累計1万個
 
 上記のようなキャッチコピーは、商品が売れていることを示しています。日本人の国民性として、「みんなが買っている=いい商品に違いない」という思いこみが働く特徴があります。なので、売れていると明確にわかることで、「買ってもいいかも?」と、購入のハードルを下げる効果が期待されます。
 
 特に日用品などの消費財では、「売れている」事実を全面に押し出すことで、初めて目にする商品でも、買って損はないと安心感を抱いてもらえるでしょう。
 

〈信頼感を打ち出すキャッチコピー〉

・愛され続けて20年!
・特定保健用食品許可
 
 上記のようなキャッチコピーは、昔から売られていて人気があることや、国の基準をクリアしているなどといった「事実」を示しています。こういった「事実」は商品に、「間違いない」といった信頼感を生む効果が期待されます。
誰もが知っている定番商品や、長年親しまれているロングセラー商品など、ブランドが浸透している商品の売り場にこういったキャッチコピーを添え信頼感を打ち出すのが効果的です。
 

〈共感を生むキャッチコピー〉

・薄毛にお悩みの方へ
・「あと2キロ落としたい!」そんな人におすすめ
・あの大物女優が大絶賛
 
 上記のようなキャッチコピーは、だれもが持つ悩みや憧れを示し、あてはまる人の共感を狙っています。自分の悩みを解消したり、憧れの姿を実現できる印象を与え、お客様が思わず手に取りたくなる様な心理を働かせる効果が期待されます。

 


 

まとめ

 

 以上、今回のパルゼミでは『POP』についてお話させていただきました。繰り返しとなってしまいますが、POPはお客様の購買の8割を占める「非計画購買」を誘う、非常に効果的な販促方法と言えます。また、以上でご紹介した以外にも多くの種類・手法が存在し、その使い方次第であらゆる商品、売り場にていくらでも効果を発揮するでしょう。工夫を凝らしたPOPが、効率的な売り場つくりを叶えます。
 


 

参考文献

今すぐ売上が伸びる!店頭プロモーション術 中沢 敦

 

その他のパルゼミ
Others
TOP > Pal-Semi > Pal-Semi Vol.6 ”POPの重要性”